2019年5月に、今回ご紹介する”SIMGOT EM2“が日本でも発売されました。
おしゃれで音質も良く、そして、耳掛け型で多少の運動でも外れにくいSIMGOT EM2。
基本スペックや高音質の秘密、おすすめのイヤーチップなどについても、レビューしていきたいと思います。
SIMGOT EM2のカラーバリエーションは?
ご覧の様に、”紫、緑、ピンク、半透明、黒半透明“の五色のカラーバリエーションがあります。
どれもクリアな印象で、おしゃれですよね。
ちなみに筆者は、”黒半透明”を使っています。
SIMGOT EM2の技術スペック
続いて、基本的な技術スペックのご紹介です。
ハイレゾ音源対応で、接続は3.5mmステレオミニプラグ。スマートフォンなどでよく使われている規格ですね。
ケーブルには、銀メッキが施されています。
着脱式ケーブルが採用されていますので、他に気に入ったケーブルがあれば交換も可能です。
さて、このSIMGOT EM2は”イヤモニ型”なのですが、イヤモニ型とは一体何なのでしょうか?
イヤモニ型(IEM)イヤホンとは
プロ仕様の正確な音を追求したイヤホン
SIMGOT EM2の特徴は、”イヤモニ型(IEM)イヤホン“であるという事です。
イヤーモニター型とかイヤモニ型、IEMなどと呼ばれるこのタイプのイヤホンは、プロのミュージシャンやサウンドエンジニア達が、音をモニターするために使っているイヤホンなのです。
なので、IEMには、高い遮音性と、非常に正確できめ細かな音が求められます。
この高音質の達成には、どうやら”ドライバー”に秘密がある様です。
D型&BA型のハイブリッドドライバー搭載
ドライバーの種類について
やや専門的な話になりますが、”ドライバー“について簡単に解説していきます。
“ドライバー”とは、コードから伝わってくる電気信号を、実際の音に変換する仕組みの事で、イヤホンの音質を決定するのにとても重要な部品です。
このドライバーには、
- ダイナミック型(D型)
- バランスドアーマチュア型(BA型)
- コンデンサー型(C型)
の三種類があります。何やら血液型みたいな名前もありますね(笑)
今回ご紹介する”SIMGOT EM2″には、”ダイナミック型(D型)“と”バランスドアーマチュア型(BA型)“の、二つのドライバーが搭載されているという特徴があります。
どうしてハイブリッドドライバー形式になっているかと言いますと、これらのドライバーには、それぞれ得意分野があるからなのです。
二つのドライバーがコラボして高音質を生み出している
ダイナミック型(D型)ドライバーは、力強い低音域から、超高音域まで、幅広くカバーできます。ただ、音の明瞭さでは、BA型に劣ります。
対してバランスドアーマチュア型(BA型)ドライバーは、中・高音域に強く、クリアでとても明瞭な音の再現が得意です。しかし、低音域や超高音域の再生はやや苦手としています。
つまり、この二つの異なるドライバーがコラボする事により、パワフルな低音域とクリアな中・高音域、さらに超高音域までカバーすることができるのです。
イヤーフック型(耳掛け型)で外れにくい!
イヤホンの三種類の形状について
続いて、イヤホンの形状についても解説していきます。
イヤホンには、
- インナーイヤー型
- カナル型
- イヤーフック型(耳掛け型)
の三種類の形状があります。
インナーイヤー型イヤホン
“インナーイヤー型イヤホン”は、平べったい形で、耳の穴の外側にはめる感じでの使用になります。
完全に密着している訳ではないので、音漏れもしますし、やや低音域に弱い傾向があり、最近は減ってきているように思います。
人によると思いますが、結構外れやすいのではないでしょうか。
カナル型イヤホン
最近の主流は、この”カナル型イヤホン”だと思います。
耳栓の様に、耳の穴に突っ込む感じで使います。
遮音性が高くて音漏れしませんし、低音域にも強い特徴があります。
ただ、長時間装着しっぱなしだと、疲れるというか、耳が痛くなってくる事もあると思います。
イヤーフック型(耳掛け型)イヤホン
SIMGOT EM2は、この”イヤーフック型(耳掛け型)”のイヤホンです。
イヤーフック型は、耳の後ろ側からやや硬いフック状になったコードを、耳に引っ掛けて半固定するタイプのイヤホンです。
耳の穴に接する部分は、インナーイヤー型の場合とカナル型の二つのタイプがあります。
カナル型の方が、音質は良いでしょうね。SIMGOT EM2も、カナル型を採用しています。
実は、筆者はこれまで、イヤホンが苦手でした。
耳の形が悪いのか、はたまた耳の穴が大きすぎるのか、インナーイヤー型やカナル型のイヤホンを付けてもすぐに外れてしまい、基本的に”イヤホンはほぼ使わない(使えない)”人生を送って来たのです。
しかし、この”SIMGOT EM2“だけは違いました。
イヤーフックによる適度な内側への圧力によって、非常にイヤホン全体が安定してくれます。
先端部はカナル型なので音漏れもありませんし、耳の奥まで突っ込まなくても安定しているので、長時間装着していても耳が疲れたり痛くなったりしませんでした。
試しに軽くジョギングしてみても外れませんでしたので、フィットネスクラブなどで運動しながら使用しても大丈夫だと思います。
豊富なイヤーチップサイズ
高級感のあるイヤーチップケース
最後に、付属のイヤーチップについてご紹介します。
これがイヤーチップケースなのですが、とても高級感がありますよね。
中には、
こんな感じで、12個のイヤーチップが入っています。
イヤーチップⅠとイヤーチップⅡそれぞれに、大中小のサイズがあり、合計6種類になります。
SIMGOTさんの公式ページには、
- “Eartip1″=”高通過型”:中・高音を増幅し、音の解析度と通過性を良くし、より澄んだ自然な音になります。
- “Eartip2″=”均衝型”:低音を増幅、摩擦音を弱くし、飽きなくより厚みのあるやさしい音になります。
との説明がありました。
おすすめのイヤーチップは?
筆者の場合、“イヤーチップⅡ(均衝型)”の、一番大きいイヤーチップが一番合っていました。
最初は、カナル型なので耳の奥に押し込もうとしていたのですが、どうやらイヤーフック型(耳掛け型)のおかげで、全く押し込む必要はなさそうです。
固定はフックの圧力に任せて、イヤーチップを、“耳の穴に蓋をする”感じに軽く装着してみた所、安定感・遮音性・音質共に抜群に良くなりました。
イヤーチップの種類や装着の仕方は、個々人によってベストなパターンがあると思いますので、ご購入後に色々試してみてください。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
イヤーフック型の”SIMGOT EM2“は、イヤホン苦手勢の筆者にとって、正に救世主となってくれました。
耳の穴の中に押し込む必要がないので、ずっと使っていても全く耳が痛くなりません。
さすがイヤモニ型ハイブリッドドライバー製品だけあって、高音から低音までクリアで力強く再現してくれます。
デザインがおしゃれなのもあり、手に入れて以来、ほぼ毎日使っています。
これまでのイヤホンの音質に満足できなかった方にも、筆者と同じようにイヤホンが苦手でお困りの方にも、ぜひおすすめしたいイヤホンです。
※本記事の画像出典は、SIMGOT公式ページからでした。